要約
スーパーで売られている生きたカニを「かわいそうだから」と川に放す人がいるけれど、実はこれが生態系に悪影響を与える可能性があると環境省が注意を呼びかけています。カニの種類によっては外来種と交雑したり、病気を広めたりするリスクがあるそうです。たとえ在来種でも、別の地域に放すとバランスが崩れることがあるため、「自然に戻す」のはやめたほうがいいとのことです。
ミホとケンの対話

ミホ!スーパーで売ってるカニを逃がしたら、生き延びられるかな?

うーん、それが意外と問題なのよね。

え?自然に戻してあげるのって良いことじゃないの?

そう思うよね。でも、環境省は『やめて!』って言ってるのよ。

なんでダメなの?もともと自然にいたカニでしょ?

実はね、売られてるカニの中には、外来種と交雑してるものもあるのよ。

交雑って?

簡単に言うと、違う種類と混ざること。これが起こると、元々いたカニの生態系が崩れちゃうの。

えー!じゃあ在来種なら大丈夫?

それもダメな場合があるのよ。たとえ同じ種類でも、違う地域に持っていくとバランスが崩れちゃうの。

えー、そんなこと考えたことなかった!

それに、病気を広める可能性もあるんだって。

マジで?川のカニが病気になっちゃうってこと?

そう!だからカニを放すのは、生き物のためにならないんだ。

うーん、良かれと思ってやることが逆効果になるんだなぁ。

そういうこと!生態系のことを考えるのって大事だよね。

でもさ、じゃあスーパーのカニはどうすればいいの?

食べるか、そのまま処分するしかないね。中途半端に逃がすのが一番ダメ!

なるほど、勝手に自然に戻すのはやめとくよ!
さらに詳しく
「生きたカニを川に逃がす」という行動は、自然に戻すことで助けになると思われがちですが、実際には大きな問題を引き起こす可能性があります。
交雑のリスク
スーパーで売られているカニの中には、外来種と交雑した個体がいることがあります。もしそういったカニが放流されると、在来種との遺伝子が混ざってしまい、生態系に影響を与えることになります。特に、外来種は繁殖力が強いことが多く、元々のカニの生息環境を変えてしまう可能性があります。
病気の拡散
カニは特定の病気を持っていることがあり、それが自然界に広まると在来のカニや他の水生生物に悪影響を与えます。スーパーに並んでいるカニは輸入されたものも多く、日本の自然環境にない病気を持っている可能性もあります。
生態系のバランスを崩す
たとえ在来種のカニでも、違う地域に放流すると、そこに元々いたカニと競争が生まれたり、エサの量が変わったりして、生態系が崩れる原因になります。例えば、カニが増えすぎると、小さな魚や他の生き物のエサが減るなど、予想外の影響が出ることもあります。
法律違反になることも
実は、特定の外来種を無許可で放流することは、法律で禁止されていることがあります。「良かれと思ってやったこと」が、知らないうちに違法行為になってしまうこともあるのです。
このような理由から、スーパーのカニを勝手に自然に返すのはやめたほうがいいと環境省は注意を呼びかけています。
まとめ
スーパーで売られている生きたカニを川に逃がす行為は、生態系に悪影響を与える可能性があるため、環境省がやめるように注意を促しています。理由として、外来種との交雑、病気の拡散、生態系のバランスの崩壊などが挙げられます。また、特定の外来種を放流することは法律違反になることもあるため、慎重に対応する必要があります。カニを自然に戻すことは、必ずしも「助けること」にはならないのです。
情報元
スーパーで売られているカニを放流、在来種でも「やめて!」 環境省やYouTuberが呼びかけるワケ(Yahoo!ニュース)
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